どこいっきょん?

岡山・香川の史跡を中心に、マニアックに迫ります。

泉聖天教・薬師堂(丸亀市)

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 青ノ山(土器山)の中腹に、泉聖天教本部があります。昭和26(1951)年ごろ、徳島県から移ってきた新しい宗教団体のようです。お寺?自体は丸亀市観光協会・婆娑羅マップにも出ていますが、どういう団体なのかは全く知りません。私は無色無味無臭無宗教なので、関心がありません。
 こちらにある薬師堂がいわれがあるのです(以下、『丸亀の歴史散歩』1983年発行によります)。

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 江戸初期のもので、桃山時代の様式を残しています。もとは、県道33号線沿いの富屋町付近にあり、(お城の堀端なので)堀端薬師院といったそうです。

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 額に「薬師如来」と書かれてあります。残念ながら、内部は見ていませんが、これまた、貴重です。とりわけ、丸亀市民にとっては…。

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 内部に、棟札(修理のいきさつなどを書いたもの)が残されていて、玄要寺(京極氏ゆかりの寺)四代住職・義海周恵さんが1668(寛文8)年に書いたものです。それに、薬師如来のことが書かれてあるのですが、この如来様は亀の背に乗っているのです。

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 棟札によると、大昔、この如来様が亀に乗って来たので、安置した山(いま丸亀城のある山)を「亀山」と呼び、県を「円亀」といったというのです。歴史上、「県(あがた)」というと、律令制以前のものしか思いつきません。まあ、深く考えず、この辺りを昔むかーし、亀に乗った如来様から「円亀」と呼んだらしい(と、くどいようですが、玄要寺の住職さんは記す)。その後、中世になって(!)、あちこちに移転し、棟札が書かれる20年ほど前、堀端に安置されたそうです。それで、寄付を募って、立派な建物にし、仏像も修復したそうです。
 『丸亀の…』の著者、直井武久氏も述べている通り、奉行も2名参加して、玄要寺の住職さんが供養していることから、藩主の信仰が厚かったようです。

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 正面に亀山(丸亀城)を見る。
 『丸亀の…』の著者によると、太平洋戦争前後、青ノ山のこの辺りは食糧増産のためのイモ畑だったそうです。たぶん、学校の生徒たちも畑仕事をさせられたはずです。
 また、この筆者は、執筆当時のこととして、「一帯に新興住宅」が立ち並ぶと書いていますが、この本の発行よりもずっとずっと前、私が小学生か中学生のころ、この付近にあった同級生の別荘で、卓球をした思い出があります。家に卓球台があるだけでもすごいのに、別荘とは…「上流階級だー」とうらやましく思ったものです。



  1. 2013/09/07(土) 17:05:07|
  2. 信仰・民俗・伝統など
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コメント

お聖天さん

こんにちは

耳には馴染んでいるのですが、どんなところか知らずにいました。丸亀好き元市民としてはいけませんね。ずいぶん古いお薬師さまがあちこち回られたあげく、新興宗教の敷地に安置されているんですか。なんだか腑に落ちないのですね。

犬の知人さんは無宗教なんですね。
それにしては、こうして埋もれた史跡や催しに魅かれるのはきっとご先祖に信仰の篤い方がいらしゃったのではとお見受けいたします。勝手申してすみません。私 オカルト好きですので笑。

残暑厳しきおり、ご自愛ください。

  1. 2013/09/12(木) 14:25:57 |
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  3. かこのはな #-
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文化財の不思議

 私も、この本に出会ってなかったら知りませんでした。しかも、出版された当時に買ったものではなく、ずいぶん前ではありますが、古書店で入手したものです。地域史っておもしろいですよね。ちなみに、『丸亀の歴史散歩』は、県史編纂にもかかわった方が書かれたものです。高松市の古書店・讃州堂で買いました。
 薬師堂がどういう経緯でそこにあるのかは、書かれていませんでした。謎です。大切に保存してくださっていることは、ありがたい限りです。そもそも、文化財の扱いや、指定ってどういう基準なのか、私はよくわかっていません。
 ところで、「オカルト好き」ということですが、私も、不思議な話が大好きです。と同時に、非科学的なことは100%信じていません。小学生の時から、お化け屋敷に入っても、『よくできている』ことに感心しまくり、全く恐いと思わなかった程です。友達の少ないタイプです。
 早く、秋の虫の声が聞きたいですね。
  1. 2013/09/12(木) 21:18:30 |
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  3. 犬の知人 #-
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古書店

好物です。高松刑務所の近くなんですね。早速寄せていただきます。


先日 八十場のところてんやさんの脇から登って 金山神社に参ってきました。かなりさびれていてびっくりでした。不思議な経験をしましたよ。鳥居をくぐるとそこだけにお香の香りがぷんぷんするんですよ!付近の木を眺めてみましたがいかんせん香木というものを見たことがないのでどれがなんなのか、、、伽羅的?な香りでした。花がさいていた風でもないし、、崇徳さま好みの香り?
全国的にもめずらしいサヌカイトのお山 城山でのお話でした。

おばけ屋敷は列の前から二番目くらいで強がっているタイプでしたか、、、まったく怖がらない子供だったんですね。からくり人形が運んでくるおみくじの機械が好きでした。
今年の夏の暑さのせいで鉢植えのバラが痛んでしまいました。秋咲きは望み薄かも。虫はまだですね、ところてんを食べてたらセミがまだ鳴いてました。

 
  1. 2013/09/13(金) 00:07:57 |
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  3. かこのはな #-
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古書店のことなど

 高松刑務所の近くです。讃州堂は、昔ながらの古書店です。その中でも、おカタイ方で、売れ線のものが皆無です。軽薄と縁のない場所が存続できていることに、少し、ほっとします。お金に余裕のない私は、その存続にあまり貢献できてませんが…。
 八十場のところてん、いいですねー。場所も江戸時代の風情があるし、ところてんはうまいし。神社の裏手もサヌカイトだらけらしいですね。謎の香りはなんだったのでしょうか。また、金山のサヌカイトは大昔、一大産地だったようですね。以前、何かの文化講演で、瀬戸内海を拠点にしたサヌカイトの生産・交易の話を聞きました。すっかり忘れているので、また、勉強し直さなければ…。
 金山のサヌカイトは私的所有権に属していて、勝手に持っていけないので、そこらへんをめぐる歴史散策イベントがあればいいなあと思っています。確か、サヌカイト奏者の方の工房もあるはずで、一度は行ってみたい気がします。
 からくり人形、一家に一台欲しいところです。癒し系ロボットが実用化されていますが、からくり人形を今の技術でつくってみたら、どうなんでしょう????



  1. 2013/09/13(金) 08:22:52 |
  2. URL |
  3. 犬の知人 #-
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サヌカイト

城山は山全体がサヌカイトでできているのでは、、?WW2では 国内唯一、アルミの原料としてボーキサイトが採掘されていたそうです。以前 坂出市の関連講座で「あのぅ戦時中にボーキサイトが掘られていたみたいなんですがぁ」 と質問された方がいました。 この人何をいいだすのかしら、と思っていたら 本当だったんです。地元民でも知ってる人は少なかったです。先生もあまり詳しくないようでした。
サヌカイトを楽器として加工 展示しているところは 馨(けい)のさと といいます。巨大なサヌカイト板が入り口にあります。金山神社のすぐそばで、館主の前田さんが神社のお世話もなさっているそうです。奥さまとはちょっとお友達なんです。今度会ったら詳しくお聞きしておきますね。

ところてんの清水屋さんは11月末まで営業なさるそうです。きなこ黒蜜かけさいの目バージョンもメニューに入ってます。

おカタい古書店 いいですね。さすが高松です。
からくり人形現代版  J'ai peur.
  1. 2013/09/13(金) 18:19:10 |
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  3. かこのはな #-
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ボーキサイト!

 交友範囲の広さにビックリしました。そうです。記憶にあったのは「けいのさと」。お知り合いとは、うらやましいです。その方が神社も関係しているんですね、これまた驚きです。続報が楽しみです。
 もっとビックリなのが、ボーキサイトです。戦時中のことも興味があるので、金属不足の中、相当重宝されたことと思います。「ヘーボタン」がここにあったら、押しすぎて壊したかもしれません。本当に貴重な情報で、ありがとうございます。
 
  1. 2013/09/13(金) 23:02:51 |
  2. URL |
  3. 犬の知人 #-
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いえいえ こちらこそ

 犬の知人さんには知らないことを沢山教えていただいております。
ありがとうございます。
  1. 2013/09/13(金) 23:16:22 |
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  3. かこのはな #-
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Author:犬の知人
丸亀で生まれて、いまは高松の住人。2・3歳のころ見たマリンコングや七色仮面を覚えている。高校生の頃に使ったある参考書の臭いをありありと覚えている。etc.・・・記憶が残るほうなので、郷愁を感じるものが好きである。

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