どこいっきょん?

岡山・香川の史跡を中心に、マニアックに迫ります。

魔術的思考

2014年賀はがき



 元旦にテレビを見ていて…

 元日の夜、なにげにテレビをつけてみると明石家さんまさんの楽しそうな声が聞こえてきた。「ホンマでっか!?TV」という番組。「先生」といわれる人たちがウンチクを語り、さんまさんが面白おかしく進行している。ときには、「先生」も芸人扱いで、突っ込みを入れられる。基本的に、お笑い番組なので、あんまり真剣に見るものではない。ただ、勝手にある思いが浮かんだので、言葉にしてみました。こんな話。
 ある「先生」が、ゲストのタレントさんたちに「ブタの絵を描いてください」と言う。どんな絵を描いたかで、「器が大きい人かどうか」が分かるらしい。結果、多くのタレントさんが「左向きのブタ」の絵を描き、お一人だけが「正面を向いたブタ」を描いた。「先生」曰く、「左向きのブタを描いた人は器が大きい」。その理由は、「時間は、左から右に向かうようにイメージするのが普通で、左は過去を示す。それで、左向きの絵を描いた人は過去の方に目が行っていて、過去に出会った人を大切にする」のだという。私は、その言葉を聞いた瞬間、これはもう、お笑いタレントさんからも突っ込みの嵐だろうなと思ったのですが、ナルホドみたいな空気で次の話に移ってしまったので、私の顔の方が「目が点のブタの絵」になったような気がしました。
 なぜ、目がテンのブタになったかというと、
①「過去の方に目が行く」という非常に抽象的な言葉から、「過去に出会った人を大切に思う人」と結論することに何の論理的筋道もなく、これはもう「飛躍」なんてもんじゃなく、飛躍できるだけの脈絡すらない(「過去に目が行く」という言葉は、「クヨクヨする人」とか、「ストーカー気質の人」とか…何とでも解せます)。
②そもそも、「左向きの絵」と「時間の、左から右へ流れるイメージ」の理由ですが、以下のように思うのは私だけではないはずです。世間には右利きの人が多いわけです。すると、左から右へと書く(描く)のが自然で、書き(描き)やすいわけです。それで、生き物を描く場合、その生物の前側から描くことが多いので、自ずと左が前になる場合が多いのでしょう。また、時間を「線を引く」イメージで表すのも「自然」なことなので、その際、やはり、右利きならば、左から右へと線を引くのが普通です。「左向きの絵」と「過去」とを直接結びつけてはならず、単に、両者を「右利き」が結び付けているにすぎないのではないでしょうか。
③そもそも、「過去に出会った人を大切に思う人」が「器の大きい人」だという定義からしておかしいではありませんか。
 人間っていうものは、何かが説明された気になると、すぐに受け入れます。これは、大昔に、風神・雷神が風や雷を起こすとか、大ウナギが地震を起こすとか、「説明」されることを何だって受け入れてきた心性、魔術的思考と何ら変わっていないということです。説明の仕方がおもしろければ、おもしろいほど説得力があるようです。現代人の多くは、恐らく、自然科学の有難さをいやがうえにも自覚した科学揺籃期の人々よりも、むしろ、退化しているのではないでしょうか。スマホや自動車の操作などは、10万年前のホモ=サピエンス(今の我々と全く同じ人間)でも、教えてあげればすぐにもできます。歴史的に形成された文明を内面化しているか否かが、後に生まれたものの本当の優位です。それがなければ、個人の能力としては原始人と同じでしょう。魔術的思考を受け入れる人々が多い間は、あらゆる種類のサギはなくならないし、私としては「犯罪」ではない詐欺のほうが恐ろしい。一人殺せば犯罪者、大勢殺せば英雄なんて言葉もあります。「ホンマでっか!?TV」だけなら害はないでしょうけれど。

  1. 2014/01/04(土) 15:18:42|
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Author:犬の知人
丸亀で生まれて、いまは高松の住人。2・3歳のころ見たマリンコングや七色仮面を覚えている。高校生の頃に使ったある参考書の臭いをありありと覚えている。etc.・・・記憶が残るほうなので、郷愁を感じるものが好きである。

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