どこいっきょん?

岡山・香川の史跡を中心に、マニアックに迫ります。

初めて知る丸亀城(1)…三浦正幸先生(広島大学大学院教授)に学ぶ(10.19)

 先日の「丸亀城フェスタ」で、城郭研究の権威・三浦正幸先生の講演を聞きました。そのあと、自分の目で確認してきました。2回にわたって紹介します。

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 近世城郭のうち平山城が75%だそうです。なかでも、山全体を一二三(ひふみ)段の石垣が覆うものが美しく、メジャーな平山城のなかでは、津山城・甲府城と並んで「3大」に入るそうです。また、大手門と天守が同時に見られるのは、丸亀城と高知城だけだそうです。
 そして、いきなり定説を覆すお話が出てきてびっくりしました。山崎氏が幕府に提出した絵図にはすでに天守が描かれていて、まだ建築予定の部分とは描き方が異なるそうです。つまり、天守はこれまで考えられていたより古いことになります。さらに、大手門もこの場所に建設予定のものとして描かれています。つまり、山崎氏時代にはお城の南が正面だったというのは間違いらしいのです。

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 入口の高麗門。戸の上にある太い木は冠木(かぶき)といい、このように中央に束を立てるのが新しかったそうです。 
 一番最初に敵を迎え撃つ枡形と、左に見える櫓門がちゃんと残るのは、他に金沢城・江戸城・大坂城だけだそうです。櫓門2階から入ってくる敵に矢を射かけるには、このように高麗門を入って右に内門(櫓門)があるのが正しいそうです。矢は左に向かって放ちやすいからです。大坂城は逆になっていて残念な設計らしいです。

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 鉄砲を撃つ三角形の狭間があります。敵から撃たれない小ささで、左右に向けられる工夫です。

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 左隅に何か見えます。

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 引き戸式のふたです。戸はほとんどの部分が見えませんが、実は台形をしているそうです。そして、なな、なんと!これを発明したのは丸亀城なのだそうです。つまり、丸亀城にあるのが日本最古(天守のは次回、紹介)。ビックリ!

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 外から見たところ。天守の場合には戸がないと、ふだん雨風が入って大変なので、それまで四角い窓に上開きの戸しかなかったようです。三角形の窓に引き戸を考えた人、えらい。

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 上から矢を射かけた櫓門。
 太い柱は1本の木で、他に例がないそうです。他のお城のは、いくつかの木を組み合わせたもので、見栄えを考えて鉄板を張っているのだそうです。丸亀城の京極氏が作った部分の特徴は、見える所に力を入れ、見えない所は手を抜くだそうです。天守の堅固さ・実用性は、やはり山崎氏らしさだそうです(次回、紹介)。また、右回りの枡形は実践的ですが、先に触れたように配置計画は山崎氏時代のもの。
 これは私の考えですが、お城に見る両氏の違いには時代背景もあると思います。山崎氏時代は(1641年~)1657年までです。1651年に徳川家綱さんが11歳で4代将軍になって以降、慶安の変もひとつのきっかけとなり、戦国遺風の廃止など文治政治が推進されました。そういう時代の空気も関係あるのかも…(ないかも?)。

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 櫓門の内部。天守と比べて簡略な作りなのだそうです。時を告げる太鼓が見えます。
 次回につづく…


 
  1. 2014/10/24(金) 18:01:14|
  2. 史跡・文化財など
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Author:犬の知人
丸亀で生まれて、いまは高松の住人。2・3歳のころ見たマリンコングや七色仮面を覚えている。高校生の頃に使ったある参考書の臭いをありありと覚えている。etc.・・・記憶が残るほうなので、郷愁を感じるものが好きである。

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